今年もあっという間にあと二か月となりました。
多々良地区ではコロナ禍による混乱がとても身近になってきました。ご家族・ご本人の罹患による自宅待機でクエストに来るのが2週間ぶりというお子さんも出てきています。
こっちが収まるとあっちで……といったように、全員がそろって授業を受けることができない日が続いています。
モヤモヤした気持ちが続きますが、せめて私だけでもニコニコしていたいと心がけています。
「学習を止めない」 今のクエスト最重要のミッションです。
そのため、塾に来られないお子さんについては、昼間からオンライン学習支援ルーム『家スタディ』にて家庭学習を支援したり、オンラインでの一対一の個別指導をしたりしています。
2004年度から2018年度までのクエストは、学校のような集団指導の形を取っていました。
個人の自主性を育てる・一人ひとりのスピードも考えながら進める。
そうした思いもあって2019年からは映像授業も取り入れ、『個別対応型集団指導』のスタイルとなりました。
もし従来のままだったら……と思うと、背筋が凍る思いです。
突発的な出来事に対応するためには事前の準備が必要となります。
人の命を救うために警察官や消防士のみなさまは毎日訓練をされたり、医療関係者のみなさまは最新の技術を収集・訓練されています。
お子さん、そして保護者のみなさまは、わざわざクエストを選んで来てくださっています。
ですから、その信頼にお応えすべく、最高の学習環境・最新の情報をお届けして、お子さんが希望する進路に進んでもらえるようにするのが私たちの役目です。
様々な職種のみなさまが日々の研鑽を積まれていらっしゃるように、当然のことながら私たちもさらによい指導法・学習の場をご提供すべく、毎日情報収集をし、実践しています。
今後も自分の経験だけにとらわれることなく、いいものはどんどん取り入れ、常に最新の状態に上書き保存していきたいです。
そのためには本を読んだりセミナーに参加したりといった「人の話をたくさん聞く」ことも大切です。
そうはいっても、様々な角度から物事を見すぎているあまり、自分を見失っては元も子もありません。
アップデートする・しないを考えつつ、様々な書籍・セミナー・対話などから「子どもたちにとって大切なもの」を探し続けています。
私の見立てが間違っているととんでもないことになります。ですから、私自身の「ものを観る目」も磨くために、修行をしています。
ここ数年は単なる情報セミナーだけではなく、シリーズ物の本格的な授業やワークショップにも参加しています。
先生から直接教えていただいたり、ご参加のみなさんと対話をしながら「今できる最善のこととは何か?」ということを自問自答しています。
もちろん、知識ばかりが多くなりすぎて何も実践できていないのでは、ただの自己満足になってしまいます。
何かをつかんだら一つでもいいからクエストの中に取り込んでいくつもりで動いています。
今年のオンラインセミナー・授業への参加は11/5の段階で60回となりました。
2019年から今日までの間で200回近くのセミナー・授業に参加していますが、「知識の吸収だけならオンラインで十分!」ということは身をもって体験しています。
会社の研修・資格取得のための講座も「オンラインで知識を得る+対面で実践」という形が増えてきました。
当然のことながら、ご家庭でのオンライン授業で事足りてしまうお子さんもいます。
塾を経営している私が言うのもなんですが、目標に行き着けるのなら、それが一番いい方法だと思います。
送り迎えもしなくてすみますし……。
先月はライブでのセミナーが4件ありました。オンラインでは何度もお話をしているものの、文字通りの「初対面」となった方もいました。「無性に嬉しかった」のはなぜだろう……不思議でした。
さらに、クエストで扱っているコンテンツの業者さんの本社に伺い、スタッフのみなさまと直接お会いして打ち合わせをしたり、意見交換をしました。
これらを通して、画面越しでは不可能な、「肌で感じる人の存在感」を感じていました。
そして、「わざわざ塾に来て学習する意味は何なのか?」とずっと考えていました。
・場の雰囲気を感じながら学習できる
・いっしょにいることで感じる人の温度を感じられる
・直接声をかけてもらえる
・同じ空間の中で対話をしてもらえる
これらが相まって子どもたちの「テストでは測れない力」が育っていき、学力も向上していくのではないかと個人的には考えています。
実際に子どもたちに接している時には
・どんな姿勢で学習しているのか
・目つきはどうか
・呼吸の具合はどうか
・ペンをもっていない方の手はどうなっているのか
・問題を解く手の動きはどうなのか
こんなことをはじめとして、ありとあらゆることを感じ取りながら、お子さんと向き合っています。
◆一度止まったペンが再び動き出して最後まで解答し終わった瞬間に
「よく気づいたね。今の考え方でいいんだよ」
◆いつもよりちょっとでも整った字を書いてくれた子には
「今日の字は特に読みやすいね。ノートをしっかり押さえながら書いていたからかな?」
など、ちょっとした声がけをすると、お子さんは(照れくさそうに)にっこりします。
「ちゃんと見ていてくれる」という安心感のもとに、自分から進んで学習を進めていくようになり、
・自分で満足のいく結果を残せるようになる
・それを褒めてもらう機会が増える
・さらにやる気が増してくる
この好循環をつくり出すのがAIにはできない、私たちの本当の役割なのではないかと……と個人的には思っています。
もちろん、「メタバース・ネイティブ」のお子さんが出現する頃になると、状況は変わってくるのかもしれません。
でも、その場合……
『人の存在』を軽く感じるようになってしまうのではないか?
それはよくないと思うんですよね
と、あるIT関連の若手の社長さんがおっしゃっていました。
「未来からの留学生」のために、私たちができることは、何?
それをQuest(探求)しつつ、
最愛の塾生たちといっしょに未来に向かって進んでいきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。