20日・21日くらいにかけて、『学校・教育総合展 EDIX』に行ってきました。今の日本の教育に関する全てが集まるといってもいいくらいの大きな展示会です。
今の日本で作られている最高・最新の教材、教具、システム、第一人者のセミナー、教育に関するものは全てと言っていいくらい揃っています。数年前から足を運び、懐具合と相談しつつ少しずつ整えてきたので、クエストのハード面は学校までとはいきませんが、だいぶ充実してきました。個人塾としてはそこそこの環境になってきたのではないかと思います。
そういうことなので、新しいハードウェアはとりあえずいらないかなぁということなので、今回はソフトウェアを中心に見ていきました。
英語の発音などを採点するソフト、自動翻訳、自動採点……こんなのまでやっちゃうの?というものが去年以上に増えていました。技術の進歩は本当にすさまじいスピードで進んでいます。使う側にどんなアイディアがあるかが問われてきそうです。そして、今年のEDIX訪問のテーマは、どちらかというと、専門家の方のお話を多数お聞きすることでした。会場でお会いした知り合いの販社さんに「それじゃ学生じゃないですか(笑)」と言われましたが、興味があるので仕方がありません。あっという間の6コマでした。
今教えている子どもたちは、2100年まで生きることになるかもしれません。2045年には人工知能が人間の脳を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)に到達するといわれています。別に気にすることはないとおっしゃる方もいます。仮に何かが起こるとして、その時、今の中3生は41歳。今年生まれた赤ちゃんたちは、なんと26歳!彼らはシンギュラリティー後の長い時間を生きていくことになります。変化のスピードはめまぐるしいので、この先どうなるかなんて私には到底わかりません。今、あたり前になっていることも、彼らが大人になる頃には「まだそんなこと言ってんの?やっぱり平成(笑)」な~んてことになっているのでしょうか。
出たての頃は、Yahooを「ヤッホー」Googleを「ゴーグル」と読んでいた私も、今やペンやお箸と同じようにこれらを使っています。iPhoneやiPadが出た時なんて、「何じゃこりゃ?自分には関係ない系の機械ね。すごいなぁ!」と見向きもしませんでした。「スマホなんて難しいんでしょ?」のはずが、今は気がつけばスマホを触っていて使いすぎかなぁと反省しています。昔の当たり前のいくつか(大多数?)は、今の当たり前ではなくなっています。今の当たり前のいくつか(大多数?)は、未来ではきっと当たり前ではなくなるのでしょう。
そうなると、私たちがいま子どもたちにしてあげていること・伝えていることも、果たして正しいのかどうか、断言はできません。(現段階ではこれが最適解だと思います)
以前、コーチングのセミナーで「『Society5.0』の時代になっても【絶対に変わらないモノ】ってなんでしょう?」と先生が質問されました。「愛を感じること」「今回はいいよと許すこと」などなど、いろいろな意見が出ました。私は「『場の雰囲気・臨場感』は別の場所では再現できない」と答えました。これを読んでくださっている方はどんなお考えをお持ちでしょうか。
よく、「AIによって仕事が減ってしまう」などと言われますが、それを提唱した方々のお一人である東大/慶應大教授の鈴木寛先生のお話では
・他者との協働
・他者を「理解」すること
・説得する、ネゴシエイトする
・想定外のものごとに対応する
・板挟みや修羅場に遭遇しても、どうにかしてそれらを解決する
こうしたことなどが「人間には要求される・人間しかできない」ことなのだとおっしゃっていました。
彼らをどこに向かって導いていけばいいのか、何を提示していけばいいのか、教える立場の人間は、真剣に考え続けなければならない。だからこそ、考える材料をたくさん集め、吟味することが必要だと個人的に思っています。
クエストは「進学」塾なので、基礎基本をしっかり身につけてもらって、希望する高校や大学に合格するお手伝いすることが求められている最大のミッションです。だから、今は新しい知識を獲得したら、どういう手順を踏めば再現(=テストでいい点が取れる)できるのか、一人ひとりが自分と向き合い格闘し、一般的な知識を習得するお手伝いをしています。それと同時に、お預かりしているお子さま、保護者のみなさまに、「現段階での最良のもの」をご提案するために、最新の情報を集め、お知らせすることも、私の大切な仕事の一つです。
短時間のうちに本数冊分の内容を一気に教えていただけるこうしたセミナーはとても有意義です。今回は実際に、大学の授業半期分?くらいの情報が入ってきました。子どもたちと同様、「授業受けた!よくわかった!あ~勉強した~!」と自己満足で終わって何も起こらずではなくて、時間をかけてしっかり噛み砕いて、必要なものは確実に採り入れていかなければと思っています。とにかくここからが大切です。
世の中には、多種多様なパズルのピースが散らばっています。それらを実際に自分の手にとって感じ、「いるものはいる、いらないものはいらない」と取捨選択を繰り返していく……これを続けていきたいです。(単に自分自身が「知りたい」というのが正直なところなのですが)
そして、「親の背を見て子は育つ」ではないですが、そんなことをしているおじさんの姿を見ながら、塾やウチの子どもたちが、「へぇ〜、大人になっても勉強ってするもんなのね〜」と感じてもらえればうれしい限りです。子どもたち・スタッフたちに「カッコいい背中」を見せられるよう、これからも地道にあゆみを進めます。
充実した時間をお土産に館林着。そのままクエストに直行。昨日は多々良中は早帰りだったので、すでに全員が期末バトルをしていました。
「2019年いろいろ学んじゃおうぜシリーズ」前半戦は、あと1試合、人生初の大阪編で終了。気合いオーラをバリバリ出して、今日も頑張ります!!
期末テスト、みんなでいい気分になろう!!